前回、語彙制限本について少し触れましたが、今回はもう少し具体的にご紹介したいと思います。
語彙制限本(英語でGraded Readers)は色々な出版社からシリーズが出されています。
どのシリーズもレベル別に語彙や文法が制限されており、自分にあったレベルから少しずつ難しいものにチャレンジしていける様になっています。
など定番の出版社が豊富にありますが、中でも私が主に読んだのは
です。
特に私の様に英語力に自信がない状態から、初めて多読にチャレンジする方には是非ラダーシリーズをお勧めします。
他のシリーズと大きく違うのは、日本の出版社から出されていて日本人にターゲットを絞っている点。
巻頭には内容によって、登場人物についての説明や、あらすじ、物語の背景、人物相関図までついているものもあります。
巻末にはワードリストが付いていて、日本語で単語を解説。
とにかく日本人がつまづきそうなポイントを先回りしてカバー。
絶対にくじけさせない!という心意気を感じます。
また他の主な語彙制限本が、いかにも海外らしいさっぱりした紙質のペーパーバックであるのに対して、ラダーシリーズは日本人にとって見慣れたつるつるの表紙、白くて滑らかなページ、それに美しい装丁。
私の場合一番初めにこのシリーズを読んだのに、後に購入したどの洋書よりもはるかに綺麗でいまだに新品のようです。
レベル分けは5段階。
Level1 TOEIC300点以上/英検4級以上
Level2 TOEIC350点以上/英検3級以上
Level3 TOEIC400点以上/英検準2級以上
Level4 TOEIC470点未満/英検準2級以上
Level5 TOEIC470点以上/英検2級以上
今日はそんなラダーシリーズから私のお気に入りを3冊ご紹介します。
● ローマの休日 Level 2
言わずと知れたあのオードリー・ヘップバーン主演の名画。映画の内容とストーリーはほぼ同じなので、映画版のファンにとってもストレスはありません。私にとっては英語の本にチャレンジした第1冊目となります。かなり簡単な英語に書き直しているにもかかわらず、どっぷりと物語の世界にひきこまれました。
●グレート・ギャッツビー Level 4
原作はアメリカ文学を代表する作品の一つ。豪華な暮らしの雰囲気と、ミステリアスなストーリー展開を楽しめます。
●嵐が丘 Level4
グレート・ギャッツビーと同じLevel4ですが、すこし文字が小さくなり、難易度が上がるように感じられるかもしれません。そもそも英語タイトルが難しそうですよね。
でも大丈夫です。「ガラスの仮面」を読んだ方なら必ずご存知のあの話ですから。北島マヤが少女時代を演じたキャサリンと、ヒースクリフのストーリーです。内容に馴染みのあるものからチャレンジするのはオススメの戦略です。
難しそうな英語タイトルは舞台となる屋敷の名前なので、気にしなくても大丈夫。情熱的かつ泥沼にはまっていく雰囲気をお楽しみください。
以上私が比較的初めの頃に読んで、しかもまだ手元に置いている本の中から3冊ご紹介しました。
なんだかいかにも女性向けの本ばかりになってしまいましたが、多読にチャレンジするにあたって、手始めに子供時代に好きだった馴染みのあるものをピックアップしたためだと思います。
多読を初めて最初の頃は、何よりとにかく読みやすいものを選ぶのがオススメ。最初のうちにしっかり成功体験を積み重ねることで、
その後、何冊も途中でくじけたとしても、また新しい本を手に取る勇気が出るはずです。
皆さんも是非、好みに合った本を探してチャレンジしてみてください。